Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第16章 ゴールデンウィンクって楽しいの?
「手、洗ってきたか?」
「うん、ほらぁ」
ピカピカになった手をパパに見せた。
「よし、じゃあご飯食べよう」
「あい!」
パパが手と手を合わせるから、僕も同じようにする。
「いただきます」
「いたっきま~す」
パパが買ってくれた黄色い箸をもって、焼きそばを掬うけど…
僕はまだ箸が上手に使えなくて…
「パパぁ、フォーク使っちゃだめ?」
訊いてみるけど、パパの答えはやっぱり”だぁめ”で…
「うぅ~、頑張りゅ…」
僕はツルツルと滑る箸と闘いながら、焼きそばを口に運んだ。
「あ、そうだ。パパ、”ゴールデンウィンク”って知ってる? あのね、学校お休みなんだって」
僕は学校からの帰り道、皆から聞いた”ゴールデンウィンク”の話をパパにした。
パパは、何も言わないで、ウンウンしながら僕の話を聞いていた。
「でね、僕も…」
どこかへ行きたいな…
そう言おうと思った時、パパが箸をテーブルの上に置いて、リビングを出て行った。
パパ、もしかして怒っちゃった?
僕が我儘言ったから、パパ困らせちゃったの?
だって僕、皆があんまり楽しそうに話すから、うらまやしくなっちゃったんだもん…