Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第16章 ゴールデンウィンクって楽しいの?
ランドセルにぶら下げた鍵を使って玄関を開ける。
「ただま…」
靴を脱いで、そのまま自分のお部屋に入ると、机の上に黄色のランドセルを置いた。
パパは最近帰りが遅い。
僕が小学校に少し慣れて来たから、パパもお仕事の時間をちょっとだけ長くしたんだって。
だから僕はお家に帰ってきても一人…
寂しいけど、パパもお仕事なんだから仕方ないよね。
それに僕には”おとと”もいるし…
「”おとと”、おやつ一緒にに食べようか?」
僕は”おとと”を抱いてリビングに入ると、カウンターの上に用意されていたおやつのお皿をテーブルに下した。
「”おとと”? 今日のおやつはね、パパが作ったドーナツだよ?」
甘い匂いのドーナツを半分に割って、小さい方を”おとと”のお口に運んで、大きい方を僕のお口に入れた。
「パパのドーナツ美味しいね?」
甘くて甘くて…でもちょっとだけ苦いや…
「あ、そうだ”おとと”は”ゴールデンウィンク”って知ってる?」
僕は壁にかかったカレンダーを見た。
「あのね、学校がね、いっぱいお休みになるんだって。凄いよね? でね、ショウくんもサトくんもジュンくんも、み~んな旅行とかするんだって。いいよね? 僕は…」
ドーナツ食べてお腹がいっぱいになったら、なんだか眠たくなってきたな…