Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第15章 君のために僕が出来ること
「ッんだよ、コレ…! どいつもこいつも好き勝手なこと書きやがって…」
スマホを弄っていた松潤が声を荒らげる。
瞬間、その場にいた誰もが、身体をビクッと震わせた。
勿論、僕も…
「まあさ、ネットニュースなんてのはさ、大体そんなんばっかじゃないですか?」
ニノが宥めるように言うけど、そんなの全く効果なくて…
「なんだそれ? こんな書かれ方して、何とも思わないわけ?」
「私だって悔しいですよ? でも数字が命の世界でしょ? 仕方ないんじゃないですか?」
「はあ? お前、もう一回言ってみろよ!」
松潤がニノに掴みかかる勢いで立ち上がった。
どうしよう…止めなきゃ…
「ね、ねぇ…」
「二人共いい加減にしろって…」
言いかけた僕の言葉を遮って、翔君が二人の間に割って入った。
「あのさぁ、気持ちは分かるけどさ、仕方なくね? 些細な事でも面白おかしく書き立てるのが、マスコミって奴だろ? それにさ…ホントに悔しい思いをしてんのは、アイツだろ?」
翔くんが視線を楽屋の入り口に向ける。
その先には、相葉ちゃんが立っていて…
その目には、涙が溜まっていて…
僕は相葉ちゃんに駆け寄ると、ギュッと固く握った手を、そっと包み込んだ。