Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第84章 まだまだ子供…だよね?
「ねぇねぇ、パパパパッ!」
たまの休日、こたつに入ってヌクヌクと昼寝をしていたオレは、まるで地鳴りのようにドタバタと響く足音に、瞼を持ち上げた。
欠伸と共に身体を伸ばし、壁の時計に目を向ける。
「もうこんな時間か…」
思ったより長く寝てしまったことに、ちょっとだけ後悔してしまう。
せっかくの休みだから、アレもコレもしようと思ってたのにな…
仕方ないか…
「おかえり、和」
っていうか、いっつも思う事なんだけど、もう少し静かに帰って来れないもんかね?
そのうち床抜けるんじゃないかと思うと、ヒヤヒヤする。
「ねぇねぇ、パパパパッ!」
そんな大きな声出さなくても聞こえるってば。
「あのね、あのねっ…」
「あのさ、帰って来たらまず何するんだったっけ?」
「んと、手洗って、お口ぐちゅぐちゅして…」
「それもだけど、大事なこと忘れてない?」
毎日のことなのに、どうしてこう同じことばっか繰り返さなきゃいけないのか…、たまに凄ーく疑問に感じてしまう。
ま、それが子供だと言われれば、それまでなんだけどさ。
「あっ! パパ、たらいま! あのね…」
「はい、おかえり。先、手洗ってうがいしておいで? それから話聞くから」
「はぁい…」
よっぽど話したいことがあるのか、ちょっとだけ納得行かない顔で、和が洗面所に向かった。