Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第46章 きっと、ずっと…
結果は…
4対0の惨敗。
和の投げたボールは、大きな弧を描いて相手コートに落ちただけで、得点には繋がらず、その後上級生から繰り出されたボールが見事和の膝を掠め、試合は終わった。
「ごめね…、負けちゃった…」
珍しく和が肩を落とす。
普段なら、一貫して我関せずの和なのに…
「くやちぃね…」
そうだよね、悔しいよね?
最初っから勝てるとは思わなかっただろうけど、それでもやっぱり悔しさは残る。
「でもさ、オレら頑張ったぜ?」
「そうだよ、俺ら頑張った!」
落ち込む2人の肩を、2人が叩いた。
その時だった。
勝った上級生チームの一人が4人の元に駆け寄ってきて、
「お前ら、俺たち相手に良くやったよ。だから、そこの隅っこで良ければ使え」
それだけ言うと、またグラウンドの中心に向かって走って行った。
「パパぁ、キャチボールしてもいってこと…?」
「うん、そうみたいだね」
ドッジボールには確かに負けたけど、4人の粘り強さと団結力に、上級生たちが折れた…ってとこだろうけど…
「マジか…」
「やったぁ♪」
「うん、“やった!”だね♪」
「あ、ねぇ、皆手出して?」
翔くんが右手を差し出す。
すると、そこに自然に重なる小さな三つの手…
「ほら、パパさんもだよ?」
「えっ、俺も?」
潤くんに言われて、俺も手を重ねる。
「一人じゃダメだけど、5人ならムテキだよね?」
『うん!』
「ずっと一緒いようね?」
「この先もな?」
「ずーっとずーっとだよ?」
『うん!』