第2章 変わり始める日常
だからどうして私は…
待てと言われて身動きもせず
素直にここで待っているんだろうか…?
バカ…なのか…?
うん…間違いない…
バカなんだ…私…(笑)
そんな悲しい結論に行きつき
ため息をついていると…
いつの間にか
私の目の前に戻ってきていた村上さんは
「お待たせ…ほな行こか(笑)?」
そう言って
またそうするのが当たり前かのように
私の手を握り歩き始める…
文句を言うことにも…
逆らうのにも…
すごくすごく力がいる…
でも今日の私には
そんな力はもう少しも残ってはいない…
だから手を引かれるまま
抗いもせずただひたすら下を向き
歩いていると…
「よし…着いたで(笑)」
そんな村上さんの声が聞こえて
ゆっくりと顔をあげると
そこには
満開の花をつけた大きな桜の木が
立っていた…