第2章 変わり始める日常
いい加減諦めて帰るか……
もう一度大きなため息を吐き出し
歩き出そうとした瞬間
目の端に駐車場に座り込む人影が見えて……
まさかな…(笑)?
なんて淡い期待を持ちつつ
人影に近付いていったら
そこにはほんまに
コンビニの袋を抱き抱えて
地べたに座り込む花がいて……
「おい…?」
そう声をかけて
小さく丸まる花の肩に触れると……
「あ…え…あれ…なんで………?」
なんてぼんやりとした目が俺を見つめる…
「"なんで"ちゃうわ!
お前こそこんなとこに座り込んで
何やってんねん!」
そう言って
ぼんやりと俺を見つめる花を
立たせると…
花はフラりと体をよろけさせ……
「大丈夫か…(笑)?」
そう声をかけ花の顔を覗き込んだ俺の目に
花の目からぼろりと一粒こぼれ落ちた
大きな涙の雫が映り込んだ………