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レッテル 1

第38章 悲劇と襲来




「……っ……。」

嫌な夢を見た。
遠い昔の夢。
ベットに俯せになっていたイアンは身体を起こした。
未だに女は起きない。
額に汗をかいている。
彼は近くにあったタオルでそれを拭った。

「………誠也君…。」

女が呟いた。
寝言だ。
知らない男の名前。
何故だか胸がチクリと痛んだ。

どうしたら、お前はいうことを聞くんだ?

ジッと女を見た。

復讐しか知らない彼は、愛など知らない。

この気持ちも――

ガシャン――

「It came to carry out what!!(何しに来た!!)」

遠くで破壊音と男の叫び声が聞こえてきた。

「It is what!?(何事だ!?)」

イアンはドアを開けて叫んだ。

「The monkey came.(猿が来た。)」

「Monkey?(猿?)」

「Before this. I come out.(この前の。俺が出る。)」

そう言って、ジョンが出ていった。



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