第35章 地獄
女の力とは無力なものだ。
充分に逃げることさえ出来ない。
あたしに逃げるだけの力があればどんなにいいだろうか。
「Who teaches thoroughly in a master.... On the body.(誰が主人か教え込んでやる…体に。)」
ベットに鎖で繋がれたあたしを見下ろしながら彼が言った。
どういう意味。
日本語で言ってほしい。
「Although said, sweet feeling, such as love, does not have me. A woman is only a tool which takes out for me.(言っとくが、俺は愛とかいうあまい感情はない。俺にとって女は出すだけの道具だ。)」
淡々と言っているが、やはり何を言っているか分からない。
「It can hear what is said if it is disagreeable.(それが嫌ならいうことをきけ。)」
ブチッ――――
「だから何言ってんのかわからないのよ!!日本語しゃべれこのクソ男!!」
「What?(何?)」
「ここは日本なの!!分かる!?外国じゃないんだよ!!バカ…なーんちゃって。」
やってしまった。
キレた勢いで暴言吐いてしまった。
確実に殺される。
ゆっくりとイアンの顔を見た。
「………。」
今までの無表情が嘘に思えるくらい眉間にシワを寄せている。
例えるなら"般若"だ。
「……ごめん。」
無駄な謝罪。
「.... It breaks!!(壊してやる!!)」
冷酷な彼が感情を剥き出しにした。
ガシッ―――
「いたっ!!」
彼はあたしの上に馬乗りになるとあたしの髪を鷲掴みした。
「If I am offended, it will instill what becomes!! Foolish woman!!(俺を怒らしたらどうなるか教え込んでやる!!バカ女!!)」
彼が顔の目の前で叫んだ。