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Come To Me.(黒子のバスケ超短編)

第10章 公園。(青峰大輝)


「あれ?大輝?」
「あ?」

部活帰りバスケットゴールのある公園の前を通り掛かった。
ボールの音がして公園を覗けばそこには見知った青い髪の彼が一人体を動かしていた。

「んだよ、か……」

一瞬ゴールから気が逸れたはずなのに、青峰の手から放たれたボールはリンクに掠りもせずにゴールへと吸い込まれた。

「ごめん、邪魔した?通り掛かったら大輝が見えたから」
「……そーかよ」
「ちょっと見ててもいい?」
「はぁ?まぁ、構わねーけどボール出しくらいやんだろーな」
「うんっ」

ぱぁっと花が咲いた様に笑うに思わず顔がニヤケそうになるのを青峰はグッと堪えて口を真一文字に結ぶ。
準備運動は入念に。
練習の手伝いとは言え、相手は青峰大輝なんだから。


「この辺からボール出せば良い?!」
「…やっぱお前ソコ座って見とけ」
「えー!?でも…っ」
「うっせぇ、いいから退け!」
「むー…わかったよ…」


頬を膨らまし渋々コートの端へ寄るを見て青峰は小さく溜め息をつく。



(………練習どころじゃなくなっちまうじゃねーか)



準備運動だなんて意気込んで、ピョンピョン跳ねたり腰を回したり。
揺れる胸や、ヒラヒラと揺れるスカートから目が離せなくなるだろ。

好いた女が目の前にいてそんな事をされたらつい押し倒したくなるのが男って生き物なのだ。
はブー垂れてるが、それを我慢している自分は寧ろ褒められるべきだろう。

「大輝のケチー」
「…………ハァ」

しかし損ねてしまったの機嫌は簡単には直らない。
青峰は頭を掻きながらへボールを投げた。

「!」
「喚くな、うるせぇ」
「ボール出ししていいの?」
「いい、だけど一つ約束しろ」
「何を?」
「跳ねんな、回んな」
「……なにそれ?」
「次やったらもう我慢しねぇからな」
「だから何を…?」

青峰の言葉の意味がわからずは首を傾げる。

「ホラ、ボール寄越せ」
「あ、うん」

しかしそんな小さな疑問はすぐに頭から消える。

(やっぱり…大輝はすごいなぁ……)


目の前の天才の光をずっと見ていたいと思うなのであった。








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