第21章 桜舞う 政宗ルート
風で桜が舞い散る…
隣で座る飛鳥が袖で顔を隠す
その姿があまりにも美しく思わず頬に手をやる
「政宗?」
『飛鳥…』
自分の瞳に熱がこもるのがわかる
そのまま口付けをしようと顔を近づけると…
『こら、政宗。御屋形様の御前だぞ』
秀吉に言われてハッとする
飛鳥のあまりの妖艶さに周りが見えなくなっていた
(危ねぇ…周り見えなくなってた…)
「政宗、めっ!」
そう言って人差し指を口に当てられる
俺を惑わしてた飛鳥が少し酒に酔いながらふにゃっと笑う
『飛鳥が悪いんだぞ?』
そう言っても飛鳥は首をかしげる
「んー?私何もしてないもん」
自身から放つ色気には微塵も気付いてない飛鳥
参ったな…と頭を抱え込む政宗を光秀は喉を鳴らして笑う
(絶対俺だけじゃねぇーはずだ…飛鳥を見る目がどいつもこいつも厭らしいんだよ…)
飛鳥は俺の物だと主張する様に飛鳥の肩を抱く
それを嬉しそうに受け入れる飛鳥
(くそっ…こんな飛鳥を今すぐ抱けないなんて…)
自分が宴の席にいるという事を心底後悔する