第19章 桜舞う 信長ルート
夜中になっても花見はまだまだ続く
ふと気付くと飛鳥の姿が見えない
回りを見渡すと泉のほとりで佇む花魁姿の飛鳥
金平糖を少し手に取り泉まで歩きだす
『飛鳥』
「信長様」
少し酒に酔い頬を染めて、ふわっと微笑む飛鳥
隣に並び唇に金平糖を一粒挟む
そっと飛鳥の肩を抱きそのまま口付けをする
挟んだ金平糖を飛鳥の口の中に入れ少しだけ舌を絡ませる
『美味いだろう?』
悪戯に微笑むと真っ赤になりながらもふにゃっと笑う飛鳥
「恥ずかしいです…でも甘くて美味しい」
柔らかい明かりに照らされた飛鳥の横顔はとても美しく、泉を見つめる瞳はトロンとして潤み、結い上げた髪から見えるうなじはとても色気を纏っていた
その場に腰掛けると、飛鳥も隣にそっと座る
背後で騒ぐ家臣達の声が聞こえないほどに飛鳥に魅了される
『飛鳥…』
信長を見上げながら小さく返事をする飛鳥
『よう似合っておるな…』
そっとうなじを触りながら呟く
「んっ…ありがとうございます…」
吐息が漏れる飛鳥を見つめる
(やはり面白い女子だ…童の様だと思えば、こうやって花魁姿を見せる…)
それはいつもの飛鳥ではなく、褥で信長に愛されている時の色気を放っている
飛鳥を抱き寄せ襟が大きく開き露わになってる背中に花を咲かせる
「んっ…はぁ…」
ピクリと少しだけ跳ね飛鳥が信長を制す
「ダメですよ…皆んなが見てます…」
恥じらってる顔も信長を煽る
『貴様はワシの物だ…良いだろう』
そう言って首元に舌を這わす
飛鳥は慌てて信長を引き剥がす
「ダメですって…外だし…」
信長はなぜ飛鳥が拒むのかわからない
(此奴は何故拒む…好いた女を触って何が悪いのだ…)
少し不貞腐れた信長を見ると飛鳥は辿々しく説明する
「あの…私のいた時代では、人前ではあまり…そうゆう事は…しないんです…でも、これなら…」
そう言って飛鳥は信長の手をそっと握る
見上げながら手に力を込める飛鳥
『ふっ…貴様には敵わぬな…』
信長もまだ手に力を込める