第17章 桜舞う
風が暖かくなってきた。
中庭にある桜が少しづつ咲き始める
縁側に座りお茶を飲む飛鳥は桜を見上げてある事を思いつく
(お花見したい…でもこの時代ってお花見あったっけ?んー…でも学校で習った歴史では秀吉さんがお花見したって書いてあったよね…
って事はお花見自体は皆んな知ってるよね…)
そう考えてるとふいに呼ばれる
『俺がどうしたって?』
見上げると秀吉さんがニコっと笑って隣に腰掛けてくる
「あれ?私呼んでた?」
どうやら飛鳥は考え事をしてると口に出すらしい…
『あぁ…秀吉さんが、書いてあったとか…?』
恥ずかしくなり下を向きながら
「ううん、なんでもないよ…あっ、そういえばこの桜っていつ頃満開になる?」
『桜か?今、六分咲き位だからな…卯月の初めには満開になるだろうな…』
現代で言う4月…桜の季節は戦国時代でも平成の世でも同じなのだ…
「そっか、ありがとう」
ふにゃと笑って秀吉を見るとそっと頭を撫でてくれる
『夕餉の時間に迎えにくるからな』
そう言って秀吉は戻っていく
(秀吉さん本当世話焼きだよね…でも嬉しいけど…)
花見をするにもまずは信長に相談しないといけない。
せっかくだから皆んなでしたいと思ってた。
(よし!相談しに行こう!)
飛鳥は天守へと足を向ける