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【イケメン戦国】誘惑の華

第36章 生涯共に…〜政宗〜




『帰る』

ある日いきなり言われた。

奥州に帰ると。

褥の中で抱き締められながら、その言葉を聞く。

(故郷に帰るって事だよね?奥州…現代の東北だったよね?長い時間会えなくなっちゃうんだ…)

現代の東北にある奥州。
政宗の故郷である。

『安土も落ち着いてるし、青葉城に戻ってやらなくちゃいけない事もあるからな』

飛鳥がこの時代にタイムスリップしてから、政宗が一度も奥州に帰った事はなかった。
だからいつも安土に居てくれると思っていた。

「そっか…どれくらいで帰ってくる?」

政宗の腕の中に収まりながら見上げる

『ん?少し長くなるだろうな…』

この時代に新幹線や車がある訳もなく、移動には必然的に時間がかかるのはわかっている。
でも…仕事だとわかっていても寂しさを隠すことが出来ない。

「じゃぁしばらく政宗に会えないのか…寂しいな…」

ぎゅっと政宗を抱き締める手に力が入る


『あぁ?何言ってんだ飛鳥』


抱き締めていた飛鳥を少し離して不思議そうな顔で見つめながら

『お前も行くだろ?』

「へっ?」

考えてもみなかった言葉に思わず変な声が出る

『俺が飛鳥残して行く訳ないだろ?お前も奥州に連れてくぞ?』

当たり前のように言われて顔が赤くなる

「私もいいの?」

なおも現実を受け止められない飛鳥

『嫌って言っても連れてくけどな』

ニヤっと笑っておでこに口付けしてくれる
「うん!…あっ、でも…信長様、許してくれるかな…」

信長様は飛鳥にとって威厳のあるお父さんみたいな人
ちなみに恋仲になる前は政宗がお母さん
秀吉さんはお兄ちゃんで、家康は弟。
光秀さんは近所の意地悪なお兄ちゃんで、三成くんは…穏やかな幼馴染って感じ。

(やっぱり安土を開けるんだし、信長様にはちゃんとお許し貰ってからじゃないとだよね?)

『ダメって言われても行くけどな。でも飛鳥が気にするんだったら、ちゃんとお許し貰ってから行こうか』

「うん!明日お城行ってお許し貰おうね」

一緒に行ける事に安心して気付いたら眠りについていた。

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