第34章 迷子
「はぁ…」
(ここ…どこよ…)
飛鳥が周りを見渡すが、見渡す限り森。
時は遡りその日の朝餉の時間
『飛鳥、鷹狩りに参るぞ』
信長に突然そう言われて、首を傾げた
「鷹狩りですか?鷹を狩るんですか?どーやって…?」
鷹狩りと言うフレーズを聞いたことが無いわけではない。
歴史の教科書に織田信長は鷹狩りをよくしていたって書いてあったし…
『くっ…お前も狩られてしまえばよい』
心底可笑しそうに光秀笑う
からかわれているのはわかってるが、それでもイマイチピンとこない飛鳥
『鷹狩りは鷹に兎や狐を狩らせることだ』
秀吉さんが丁寧に教えてくれると、さっき光秀に言われた言葉の意味がわかる
「っ!光秀さんひどい!私小動物じゃありません!」
必死に抗議するも、ただひたすら笑われるだけ…
『秀吉、政宗、家康、共にこい』
光秀さんが一緒に行かない事に正直ホッとしながら、朝餉を食べる
『飛鳥、身軽な格好をしてこいよ?』
秀吉さんそう言われ、頷くと
『よし!簡単に食べれるものを俺が作ろうか』
政宗が隣で腕まくりをする
「あっ、私も手伝う!」
料理は苦手だが簡単な手伝いくらいは出来る
急いで朝餉を食べて政宗の後を追う
飛鳥が出て行った後、家康はため息をつく
『俺を連れてくのは飛鳥が怪我をする前提ですね』
めんどくさそうに言う家康に、信長はニヤっと笑っていた
政宗とお弁当を作って城門に行くと、すでに皆んなが待っていた
『飛鳥』
そう言って馬上がら手をさし出しててくれた秀吉が引き上げてくれる
三成くんが見送りに来てくれた
『お天気もよろしいのできっと楽しめますよ』
エンジェルスマイルが太陽と合わさって眩しい
「三成くんお留守番なんだね…次は一緒に行こうね!」
『はい!是非とも』
そう言って手を振ってくれる三成を残し飛鳥達は鷹狩りに向かった