第32章 最愛の人 続〜秀吉〜 R-18
翌日飛鳥と共に城に行く
手を繋いで歩く二人を城の人間は微笑ましく見つめる
『あっ、秀吉様、飛鳥様』
三成が相変わらずのエンジェルスマイルで微笑む
『三成、おはよう』
「おはよう、三成くん!」
二人は手を繋いだまま三成に挨拶をする
『お二人とも今日は一段と仲がよろしいですね』
ニコニコしながら告げられ飛鳥は少し顔を赤くして頷く
『三成ー?』
三成の後ろから政宗が近づくと、秀吉と飛鳥がしっかり手を繋いでるのをみて、ふっと笑う
『なんだよ…見せつけにきたのか?』
笑いながら言う政宗に秀吉も笑いながら呟く
『飛鳥は渡さないからな』
政宗と秀吉はお互いを見やり、またふっと笑う
『言ったろ?俺は欲しいものは意地でも奪う主義だって』
『させるか…』
笑いながら奪い合う二人を秀吉の横で見つめる飛鳥
「…あっ、あの…」
何か言おうといたところで三成がニコニコしながら
『秀吉様と政宗様も、今日は一段と仲がよろしいんですね』
三成以外の三人は顔を見合わせて笑い出す
『えっ?何かおかしな事でも言いましたか?』
三成が首を傾げていると飛鳥は笑いながら三成の乱れてた前髪を整えようと手を出す
「ふふっ、なんでもないよ?前髪…乱れてる…」
その手を秀吉は制止して
『三成、前髪乱れてるぞ』
少し顔を赤くする秀吉に飛鳥は
「秀吉さん…ヤキモチ?」
その言葉にさらに顔を赤くする
『飛鳥…良かったな』
そう言って政宗は飛鳥の頭をワシャっと撫でる
「うん…ありがとう」
そのやり取りを見て秀吉は政宗の優しさを感じる
『よし、飛鳥今日は休みだし、何処か行きたいところあるか?』
うーんと首を傾げた飛鳥はパァっと微笑んで周りを見渡す
「皆んなで…甘味食べに行こう!」
その声に秀吉は飛鳥らしい…と思った
『甘味ですか…いいですね!』
『三成お前また飯食べてないんだろ?』
『政宗様…え〜っと記憶にないですね』
相変わらず食事を怠る三成
『仕方ないな』
そう言いながらも飛鳥の手は絶対離さず4人は城下に向かった