第3章 Important person〜不安
空が暗くなり出した頃安土城では秀吉が飛鳥の部屋を訪れてた
『飛鳥?』
…
『飛鳥入るぞ?』
ガラッ
そこには飛鳥は居ない
(夕餉までには帰ると言ったのに…どこいったんだ?)
秀吉は飛鳥の部屋を出ると書庫に向かう
『三成』
…
『三成!』
『あっ、秀吉様どうされました?』
(相変わらず集中してると周りが見えない奴だな)
『飛鳥を見なかったか?』
『いえ?お見かけしてませんが…』
嫌な予感がした
『あいつ城下に行くと言ってたな…』
声色が低くなる秀吉に三成もまた何か考えながら
『まさか…私少し城下を見に行ってきます』
『俺も行く』
2人は慌てて城下に向かう
確か反物を見に行くと言っていたのを思い出し、反物屋へ急ぐ
『これは秀吉様に三成様、如何されました?』
店主はニコニコ声をかける
『飛鳥は来なかったか?』
『飛鳥様なら来られましたよ。昼過ぎ位ですかね。家内が作った巾着をお渡しして喜んで貰いました』
飛鳥との経緯を店主は伝える
『そうか。わかった』
店を出ると城下を見回ってた政宗に会う
『秀吉!蕎麦屋で武士数人が少し暴れたらしい』
政宗は蕎麦屋の店主に風貌を聞き秀吉達に報告する
『武士?光秀が言っていた奴らか…?』
不安にかられすぐに蕎麦屋に向かう