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【イケメン戦国】誘惑の華

第22章 桜舞う 家康ルート




『何あれ…』

飛鳥が花魁姿で登場すると家康はあからさまに不機嫌になる

(なんであんなに肌が見えてるの。皆んなに見られるじゃん。俺だけの物なのに…)

不機嫌な理由は明白。
ただの嫉妬と焦り。

現代の着崩した花魁姿に魅力を感じないわけじゃない…

舞を舞う飛鳥に周りは言葉を発しない

家康もその姿を見つめる

(あんな特技があったなんて知らないし…)

自分の知らないし飛鳥の姿

(あぁ…またモヤモヤする…)

飛鳥の事になると天邪鬼のせいで素直になれない自分に苛立つ…

そんな感情を悟られまいと酒を煽る

ふと気付くと踊り終わった飛鳥が隣に座る

「どうだった?」

無邪気に聞く飛鳥についキツく接していまう

『別に…』

飛鳥も俺の天邪鬼は知って居る…
でもさすがに下を向く

(あぁ…またやっちゃった…くそっ)

凄くキレイだった…
上手かった…

そう言いたいのに言えない。

だから誰にも見えないように酒を煽りながら飛鳥の手をぎゅっと繋ぐ

そんな俺を見つめて飛鳥は微笑む

繋いだ手を離し、手のひらに文字を書く

き・れ・い・だ

飛鳥だけにわかるように…

皆んなにバレないように…

それが伝わった飛鳥はそっと耳元に顔を傾け

「ありがとう。家康の為に踊ったんだよ」

小声で呟いてくる

『っ』

柄にもなく、その声に身震いする


飛鳥が指を絡めてくる

さっきのモヤモヤはいつの間にかどこかへ飛んで行った…


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