第4章 Shintaro & Atsushi
「おはよう、緑間、紫原。準備は良いかい?」
「あぁ。」
「めんどくさ。」
「ふふっ。じゃあ頼むよ。」
「とりあえず庭掃除、っと。…もぉ、まだ昼前だよ?なんでこんなに汚れてるのかなぁ…ほんと、めんどくさい…」
10分経たずに庭は血が飛び散り、人が転がり、紫原自身汚れていた。あいつが仕事をするとき、死んだ奴を見る目に違和感を感じる。それは哀れみの目であり、自分の力を確認しているような目であり。俺にはわからんがな。困る事はあまりにも汚しすぎていて苦労する事なのだよ。
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「この度はお越しいただきありがとうございます、佐藤様。」
「奥の部屋で、ボスがお待ちです。部屋まで、白井涼篤と桃井鎖月がご案内致します。」
「「よろしくお願い致します。」」
「ありがとう。みんな相変わらず2人とも美人だね。」
佐藤真之。佐藤組、組長。三十代後半、若くて色気のある美男という印象をもたせる美形。女付き合いでは良い噂は聞かない。
「どうも、佐藤様。お久しぶりです。」
「久しぶりだね、征十郎君。どうだね、最近は。」
「おかげさまで何よりです。」
彼は楽しそうに赤司と話している。自分の死に気づかず笑う人間。 これほど滑稽なものがあるだろうか、そしてその滑稽な姿を見るほど楽しい事はない…
…あ〜ぁ、またみどちんが笑ってる。何が面白いのか俺にはわかんないなぁ…