第5章 開拓者
第7層、迷宮の奥…ボス部屋の前。
俺達が集まった時、ケイトが現れた。
無論、言うまでもなく誰も言葉を発しなかった。
その見たことのない異様な光景にだ。
そう…
彼女は……
鍛冶スキルで、武器と防具をメンテナンスしながら現われた…;
沈黙に包まれる中、ケイトはそれに笑いながら言葉を発した。
ケイト「ふっ…
待たせたな!」どやぁっ!&にや
キバオウ「って何しながら来とんねやぁっ!!!!;」
ナイスツッコミ;(ただただ苦笑)
ケイト「え?そりゃメンテナンスしながらに決まってるじゃん。
砥石見て解んない?」
キバオウ「わかるで!メンテナンスしてることぐらいは!!
わいが聞きたいんは…何でボス部屋の前で、入ろうとしとる矢先にやりながら来た!?っちゅう話や!;
先に済ませとけや!!;」ビシッ!!
キリト(うん、ご尤もだ;)目を瞑り苦笑&小さく頷く
ケイト「えー。
だって…ついさっきトラップ部屋閉鎖したばかりで;」
キバオウ「だってやないわ!!;
メッセやって送っとんのに返事ないし!;」
ケイト「うーんと…あ、ホントだ。たくさん来てた」
キバオウ「何で返事なかったんや!!;」
ケイト「んー。1回に付き60匹モンスターと、1日200回をずっと6日間徹夜でぶっ続けてバトルしまくってたからかな?」
キバオウ「見る間もないやないか!!;」
ケイト「で、武器も防具も耐久値1にまで減ってたの。
見た時びっくりしたぁ~;」
キバオウ「びっくりしたんはわいらの方や!!;」
ケイト「え?「泣く子はいねが~!!」って言って欲しかった?」
キバオウ「誰がいつそないなこと言ったんや!;
ってか何でそないな風に話変わんねやっ!!;」
キリト「そろそろ入らないか?キリがない;」
ディアベル「ああ。そうしよう。
聞いてくれ皆!
俺から言うことはたった一つ!!
…勝とうぜ!!!」
『おおー!!!!』
そうして
言い争いという名のコントを続けるケイトとキバオウを置いて、俺たちはボス部屋へ入った。