第5章 開拓者
まあ、確かに敵なしとも思えるわけなのだが…;
その武器を+50まで強化してから
ケイトはセリオン・ベルトを瞬時に分解し、一対の短剣を後ろ腰に差せるように作り直してから再び+50まで強化し
そして言うまでもなく、第7階層にあるトラップ部屋に行った。
1月4日、第6層ボス撃破。
その打ち上げも兼ねて執り行われたのが、前に言っていた新年会だ。
そうしてその次の日に双短剣を手に入れてから連絡が取れなくなった。
第7層の迷宮にあるそれは悪質なもので、広い部屋に宝箱一つ。そして宝箱はダミートラップ。
開ければたちまち出れなくなり、80匹ものモンスターに囲まれる。
一巻の終わりだと言われていたわけだが結晶で転移できるため、注意するよう喚起されていた。
そのため死人が出たことはまだ実質ないわけだが、危険なため封鎖することを決めていた。
最近、クリスマスプレゼントと称して
ケイトが無断で忍び込み、回廊結晶以外の結晶を一揃い全プレイヤーに配っていたり
(そのおかげで7層のトラップ部屋の被害が無かった)
大晦日に年越しそばを全員が食べれるように材料を手に入れたり作って提供したり
おせち料理とかお雑煮まで提供する有様で…非常に多忙だった。
おそらくケイトは、双短剣の熟練度を最大まで上げるつもりなのだろう。
ただ、不安なのがそのトラップ部屋に何回かかって上げるつもりなのかということだ。
幸い、マッピングデータは全員に提供されているわけだが…
若干、不安に駆られていた。