第4章 攻略組
そう考える中
目を向けた先にある金属の塊は、本当に大きかった。
まるで大岩のようで
具体的に表すと、縦30cm,横60cm,高さ30cmだ。
キリト「…でかいな;」
ケイト「いっくぞー!
宿れ!我が魂よ!!」ゴゴゴゴゴゴゴ
燃えてる…;(汗)
そう思う中、突如として金切り声並みのとんでもない爆音が響き渡り続けた。
トンカチのような槌を振り上げ、大岩ともいえる金属へ
ケイトは炎の気迫と共に、打ち付け続けていった。
カーンカーンカーンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカンカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカカッカカカカカッカカカカカカッカッカカカン
あっという間に平らになっていきつつあるそれに、俺は驚きの色を隠せないでいた。
ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガアガガガガガアガガガガ
すると今度は工事現場ような音へ変わり、空気まで震えていた。
アスナ「何!?大丈夫!!?;」
キリト「アスナ?;」
その轟音を聞いてか、アスナが何事かと驚きながら飛び込んできた。
アスナ「えっと…何やってるの?;
岩山を削って?;」
キリト「いや…それは金属で、武器を作っている所なんだ。
セリオンなんちゃらって武器ができる可能性が高いというか…
今、108個もの金属素材を叩きこんでる。全部スピード系の」
アスナ「ええ!?;」
前代未聞の情報に驚きの声を上げた。
大博打に挑むようなものだし、驚くのも無理はないよな。
そう考える中、音は突如として止まった。
こおおおおおおおおおおおお
平べったくなった金属が、突如として赤く光輝き出したようだ。
キリト/アスナ『うわっ!/きゃあっ!!』
それも、今までに見たことがないぐらいでかく濃い光で…
目も開けていられないような眩しさに、目が眩んだ。
その中、出てきた武器はどんなものか……
後々、『攻略組の象徴』とも呼ばれるそれは
多大なる戦力を与え、ある呼び方をされるきっかけとなる。
当時、誰もがそんなことは思いもしなかったが…
紛れもなく、SAOで築き上げられつつある歴史や常識が大きく変わった瞬間でもあった。