第27章 休息
何故移り住んだかについて言うと
ケイトが倒れてから、人とのそれを絶つ為に移り住むようヒースクリフから助言され
人との接触がわずわらしく感じているだろう点を告げられ、今の彼女の状態を理解しました。
彼曰く、『彼女のお陰で未来を鑑みることができた。
彼女は、世の中に一番必要な存在だ』とまで言っていました。
それの意味は私もよくわかる為、頷いて即座に実行に移しました。
『鬱病の症状がもっとも重くつらい時期は、心や体の症状も重く、
自分を責める気持ちが強いため、患者さんは何かにつけて物事を悪くとってしまいがちです(否定的なものの見方)。
しかし、こういった否定的なものの見方は、鬱病で脳の機能に変化が起こっているためであって、患者さんの本来の考え方ではないことを理解しておくことが大切です』
そう言ってくれた医師の言葉の意味は、まさにそのままの通りで…
ケイトと共に居る私には、よくわかっていることでした。
こうして…
休息という名目の闘病生活、兼、
『自分にとって、豊かな人生とは何なのか?』という軸を持つ為の時間が始まりました。
5月9日昼に、『また一緒にお昼寝したい』との言葉から
一層に私が建てたウッドデッキ(381.382ページ参照)を光を使って取り外し、ばらしてからストレージへ収納。
庭へ移動してストレージから出し、組み立てていきました。
ですが…
こそこそとストレージへ収納ではなく収容している人がいました。
収納は所有権がある人がいれること、収容は所有権がない人が入れることを意図して使い分けています。
ケイト「…」にやあ&キラン
ごそごそ
クレハ「…もお。
こら、ケイト♪」こんっ(軽く小突く)
ケイト「きゃー♪見つかったー^^」きゃたきゃた
結局の所、再びウッドデッキを作るのをケイトは手伝ってくれました。
そんな取り留めのないやり取りでも、笑っていられた。
小さな子がしそうな悪戯、
それができるようになっただけでも嬉しく、このような時間が愛しく感じていました。
それはどうやらケイトも同じようで
ウッドデッキにて昼寝をする時、とても嬉しそうに笑ってくれた。
私の手をしっかりと握り、寄り添うケイトに…
私も笑いかけながら眠りについた。
元気だった時にしたように――