第4章 攻略組
キリト「…ケイト」
ケイト「んー?」
キリト「大丈夫だ(微笑)
独りにはさせない^^」ぽんっぽんっ
今度は俺が、軽く頭を叩いた。
『俺も、力になるよ』
そう伝えたかった。
どうやらそれはちゃんと伝わったようで、ケイトは満面の笑みを浮かべた。
照れ臭そうに、頬を赤らめながら…
クライン「あー。俺もだぜ?」
キバオウ「わいもや」うんうん
キリト「ああ(微笑)
今はもう、一人じゃない」
ケイト「…ありがとう^^//」にこにこ
嬉しそうに顔を伏せながら笑う中…
雫が一つ、床へ落ちていった。
その涙を見ないふりをして、俺は笑いながらそっと頭を撫でた。
少し、距離が縮まった気がした。
キリト「…って待て。余計な奴が一人紛れ込んでないか?;」
クライン「ん?…あ」
キバオウ「あ?誰やそのふてえ輩は」
クライン「お前以外にいねえだろ!;」
キバオウ「はあっ!?何言っとんねん!
将来の嫁の隣におるんがおかしいんか!?」
クライン「それ以前に本人の了承も取れてねえって噂だぞ!!?;」
キバオウ「噂は噂や!
わいは将来、ケイトの夫になるんや!!」
ケイト「ごめん。諦めて^^;」苦笑
キバオウ「本人が嫌がってもなるんや!!」
キリト「そういう強引なタイプは、ケイトの苦手なタイプなんだよな^^;」
ケイト「うん^^;」
クライン「え?じゃあどういう人間がタイプなんだ?」
ケイト/キリト『助けて欲しい時に助けてくれて、独りにしないでいてくれる、優しくて温かい人/らしい』
途中まで完璧に言葉がシンクロしながら言った。
すると、何故か二人共に目に見えて努力し出した。
人として強いって意味が、ケイトの生き抜いてきた時間の中に少し見えた気がした。
真っ直ぐに芯を貫く。
その芯とは…どんな目に遭っても遭わされても、人に優しく接しようとする生き様。
その姿勢は、曲がらない。今もなお、ずっと……
その優しさは偉大で、とても立派で、敬服そのものだと、俺は純粋にそう思った。
その日、ケイトの過去が攻略組に知れ渡った。