第23章 イベント行事
~おまけ、続~
・問題の示唆
2024年3月13日、ケイトの誕生日まであと一週間。
ケイト「あのさあ…
共依存って知ってる?」
クレハ「?それがどうかしましたか?」
ケイト「う~ん…
互いに互いしか見えないぐらい好き好き好きって依存しちゃってる感じかな?
私もクレハも、お互いが初めての理解者というか
似たような痛みを知っているから、余計に近しく、愛しく想ってて…
でもね…どっちかに偏っちゃって、その分行き過ぎた時には
他人の世話をし過ぎて本来の能力を奪って無力化し
その人の生殺与奪を自分次第となる支配になり得るんだって…」
クレハ「…なるほど。確かにそういった部分がありますね」
ケイト「本で勉強したんだけど、それに近い形になってるんじゃって今になって気付いたんだ。
だからクレハ、一緒に居る時間は自分の方が上って喧嘩しないで欲しい。
それを取り合うのも、できればさ。
私は…一緒に居る『時間』が少なくなってもいい。
それでクレハの自由を縛る方が嫌だ。
何より…クレハが楽しんでくれなきゃ、幸せじゃなきゃ嫌なんだよっ(涙)
クレハが『幸せ』になってくれなきゃ、私は…不幸でしかないんだ。
クレハもアスナも、どっちも捨てられない。大事な存在なんだ。
だから喧嘩する所も見たくないし、ましてや比べさせて評価させるなんて嫌なんだよ。
どっちも失いたくない、大切な存在だからっ…
どっちが上かなんて、考えたくもないんだよ」俯
その涙ながらの訴えを聞いた時、辛い思いをさせていたことに気付いた。
盲目になっていた。
ただ、私の方が大事だと言って欲しかった。
私だけだったから、あなただけだったから、余計にそれをはっきりして欲しかった。
それが自己中心的な行動だという理解が進まないほど
目を向けられないぐらい、想いが加速していた。
だから、私と一緒に居る方がいいと言わせようとした時
あんなに困ったような表情をしたのだと知った。
『どっちを見捨てるか』
それを迫っているのと同じだと
その時になって、本人の感じ方を知りました――