第23章 イベント行事
何で…誰も、信じてくれないの?
何で…勝手に決めつけてくるの?
最後の最後に、助けを求めたら…何で、いけないの?
どうして…嘘じゃないのに、そんな風に言ってくるの?
かけられる言葉に、私は思った。
でも、いつしかそういった事態がおかしいことだと考えることさえも
忘れてしまっていた。
ケイト「ははっ
そうか…そういう目に遭うのが普通だったんだ」
家でいつものように父からDVを受け、傷だらけになった後…
狂ったような、自虐的な笑いをしたことが今でも忘れられない。
ケイト「自分は生まれて来ちゃいけない存在だから。
だからこういう目に遭うんだ。
それが、あいつらにとっての…皆にとっての『幸せ』なんだ。
それが普通なんだ」涙&笑
その変わることの無い日常から、助けのない傷付けられるだけの日々から
そう悟って、自嘲気味に笑った。
それが歪んだ知識とは知らず、認識とも思わず…
ただ、周囲の言葉をそのままに受け止めていた。
否定されたことが、自分の存在全てを拒んだように感じた。
そんな誰も助けてくれない環境の中では、自分で何とかするしかなかった。
沸き上がる負の感情も、憎しみも哀しみもっ…その全てを。
それには、もともと周囲の声が聞こえなくなるぐらいの『集中力』があったから
勉強に集中するしか、運動に集中するしか、それしか逃げ場所はなかったから…
元々勉強は嫌いだったわけだけど、やらなければやってられなかったから。
歪んだものだとは知らないまま、いや…知る由もなかったから
そのまま、クレハと会うまで変わらないまま大きくなった。
そして今…時は流れて、2024年2月3日。
私は『普通』というものを知って、共に居る家族のような仲間との『幸せ』を堪能している。
その過去があって良かったとさえ思えるようになったのは…
それまでの感情が蘇って、その不幸が、負の感情全てが
その『温かさ』に包まれたからだと思う。
そして…
不幸であればあるだけ、今ある『些細な事柄』全てが『幸せ』だと、より一層深く感じられる。
乗り越えて、それまで生きてきて…
頑張って、耐えて、『本当によかった』と、今になっては想う。
こんなにも…今、私は幸せだから。