第22章 異変
2024年1月23日、昼。
私とケイトは、アインクラッド第1層、始まりの街東7区
川べりに建てられている《教会》へと向かっていました。
というのも、あるプレイヤーのHPが減っていない中でも、危険信号が常に出ている状態を黄色で示すよう
最近、命光板に取り入れることになったのですが…
黄色になっている状態に常になっている者が目に付いたからです。
ちなみに、迷宮区ではメッセージが使えないので
ギルドチャットという新たな機能に気付くこととなりました。
当然、『新たに見つけたということにしたまえ』とのことで
ヒースクリフが新たに付けてくれた機能でもあります。
カーディナルにそういう変化をするよう助言を施したのだとか…
というのは置いといて、教会に着いたのですが……
クレハ「最近、常に黄色になっている人がいたのはこういうことだったのですね」
ケイト「いじめか…
10歳前後の子供、サーシャさんが面倒を見てくれてるようだけど」
クレハ「やはり手が回り切らないというのが現状でしょうね。
人数も一人で受け持つにはやや多いようですし」
ケイト「15人か…
教材もあるみたいだけど、そんな中でもいじめってあるんだな」
クレハ「気に食わないという意見が合えば、一同で束になっていじめを敢行する。
どの学年でも見られることです。
最近になって「いじめを行った子」を退学処分するという法律が実行されていますが、ここは学校ではありませんからね」
ケイト「2020年ね。
私たちが子供の頃は全然だったくせに掌返しやがって、このくそ社会め(腕組&黒睨」ちっ
クレハ「一応悪態がつけるようになったようで何よりです。
最近まであなたときたら、傷付けたらと相手のことばかり考えて言うことさえできていませんでしたからね。
さて…証拠集めと行きましょう。
どうせ直接言った所で信頼などしないのでしょうから」
ケイト「そうだね。圏内じゃHP減らないから」
合成写真などと判断されてはいけないと思ったので
夕方まで、実際のそれを自分の音声も入れつつ撮影し続けることにしました。