第21章 波乱の幕開け
~おまけ補足、その後、終~
・命光板
まずは「横から見た階層図」を記した横長の板を、下から順に1、2と上へ上へと連ねていき
1層から52層まで一目で見れるように纏め、「全階層図」とした。
「上から見た階層の全体図」を記した板は、その隣の壁に張り付けることにしました。
壁の床に近い『下の方』に、左から順に1、2、といったように10までの全体板を。
その上に同様に11~20まで、
また同様に21~30、31~40、41~50、51~52といったように固め、「各階層ごとの全体図」としました。
こうして、フォロー課に新たな部署が新設されました。
名は《フォロー課、緊急通信部》と付けられ、18人が配属されました。
丸1日働き、2日休みという手法なので
1日につき『2名のタッグ』が3つ、つまり6人班編成(149ページ参照)で働いています。
働く内容については以下の通りです。
2人は警備課と連携し合って、警備ルートの確認と照らし合わせ、他の4名へ情報共有しつつ瞬時に連絡できるようにする。
2人は命光板の「各階層ごとの全体図」を監視、全体を一瞥で見分けられるよう、より見やすくするよう工夫を施す。
2人は命光板の「全階層図」を上と下とで手分けして監視、如何なる時も目を常に光らせておくこと。
共通しての役割は、光点が白色から赤色や青色に変わった瞬間に周囲へ叫んで知らせること
そして警備課への即連絡です。
一番重要となるのが、光点の『色の変化』を瞬時に見極めることなので
何時間であっても集中力がある人、些細な変化に敏感な人が採用されました。
ただ、ずっと見ているだけだと集中力が途切れるので
その2人ごとのそれをローテーションで交代交代していくという手法を取るよう、注意喚起しました。
『命が係わる仕事なので、気を引き締めてかかるように』とも…
その板は、プレイヤーの『命の光』を示すということから、『命光板(めいこうばん)』と名付けられました。
以上の変化があった後
プレイヤーのHP半減自体が激減するだけでなく
デスゲーム終了まで、死人は皆無のままとなりました。
死人は『485人だけ』と、確定した時でもありました。(409ページ参照)