第20章 ピックアップ記念スペシャル
SAOには、《幸運判定ボーナス》のバフというものがあります。
このバフは教会で結構な金額のお布施を納める他に、バフ効果のあるアクセサリーを装備したり、特殊な料理を食することで十五分間だけ効力を得られる、中々にレアなバフで
効果の内容は名前の通りに幸運値が上昇し、モンスターのレアアイテムドロップ率か高くなったりするというものです。
エメラルドの持つ効果、『無期限の幸運ボーナス』
ただ、何故取り巻きのレア装備であるあのマント(600ページ参照)がケイトには出て、私には出なかったかについては解りませんでした;
今までが不運過ぎた分、幸運に恵まれていると考えるべきなのでしょうが…
100億分の1だったらしく、ゲームにおいての運の良さは異常過ぎますね;
『きっと、誰でもよかったわけじゃない。
クレハだから、同じ思いを知る、そういった理不尽を経験している人だから…
私はあの時、自分を取り戻せたんだ。
クレハが、居てくれたおかげなんだよっ?^^』涙
ケイトがあの一件(405~411ページ参照)があった後で
私へ向けて言ってくれた声が、脳裏によぎる。
おそらく…
その幸せを願うからこそ、自然と幸せも寄ってくるのでしょうね。
いえ…他でもない私もまた、その幸せを望んでいる。
あなたの笑顔が汚されることの無いよう、最期の時が訪れるその時まで…
ずっと、隣で護り抜きたい。
談話室の中、紅茶をすすってから
自然とそう思い至って、一人で笑っていると…
急にケイトが目の前にやってきました。
ケイト「はい、クレハ。くじ引き引いて!^^」にこにこ
クレハ「え?;
あの…何がしたいんですか?;」
ケイト「いーからいーから!
ね、引いて?^^」さっ
そう鉛筆立てのようなものに二本の棒があり
どちらか一本を選べということかと理解して、その内の一本を手に取った。
それからケイトは『のっこり物には福があるぅ~♪』
そう歌いながら、私の真向いにあるソファーに座ってから叫びました。
ケイト「王様だーれだ!^^♪」
クレハ「?(何の話でしょう?;」眉ひそめ&汗
突如として、白の鳳凰本部の談話室にてバカ騒ぎという名のイベント(?)が発生しました。