第16章 時期外れのイベント
・白の鳳凰
白と青を主体としただんじりで
パワー寄りの人員(斧使いエルムと盾使いジン)、スピード寄りの人員(クレハとアスナ)がおり
その中核をなすのが、視野が最も広い人員…副団長のグレイク。
そして俺は、それを盛り上げる大工方だ。
松野「血盟騎士団さん、ありがとうございました!!
パフォーマンス時間、5分を過ぎました!
あ、入らないで下さいねー。ひかれますよ!!」
キリト「すぅー、はぁ~」
そんな大声が響く中、俺は一人深呼吸をした。
人前に出るのが、大勢を前にするのが苦手だった。
目立つ真似も、避けたい方だった。
でも…
ケイト「頑張れ~!^^」両手を振る
キリト「…」微笑&こっくり
あいつが、ああ言ってくれたから…胸を張っていられる気がした。
ケイト『私にとっては…弟のように想ってるよ、キリト^^
無論、自慢のね♪』にこにこ
キリト『…ははっ^^//』涙
自然と涙が零れ落ちる中、あいつは変わらず笑いかけて、頭を撫でてくれた。
大事そうに優しく、温かく寄り添ってくれた。
いきなり変なことに巻き込んだりもされるけれど
やっぱり、その本質には楽しませたいという意図があって…
人が苦手で、距離感も解らなくなっていた俺に
迷わず、真っ直ぐにぶつかってきてくれた。
それでどんな風にされても、お前なら大丈夫だって信じてると、
体当たりで、教えてくれた。
きっと、今のこの状況さえも楽しんでいるだろう。
笑っていて欲しいから、逆にそれを心から楽しんで…
あいつがいたから、護られた人たちがいる。
俺もその一人で、大切な居場所を…あいつは作ってくれた。
だから……
キリト「きっ!)行くぞぉーっ!!!!」
『おおおおおおおおおおっ!!!!!』
あの時…護ってくれたように。
(第一層ボス戦での時(41ページ以降参照)、ボスの攻撃を払ってくれたこと、周囲からの眼を顧みずに助けてくれたこと)
何度でも、助けてくれたように…
(月夜の黒猫団を護ってくれたこと、大事に想ってくれたこと、数々の共に過ごした想い出、生きる支えとなってくれたこと)
今度は…俺が、護ってみせる。
あいつが作った居場所(白の鳳凰)を――