第15章 強さ
先程のあの行為は自傷行為。
必死に精神を落ち着けようとしてもなお、50分も続くほど…
あれほど自虐的な言葉を、何度も自分へ吐いて……
クレハ「ケイト…」ぎゅう
ケイト「……ん?」
せめていい夢を見るよう、願いながら抱き締めると
ふと、瞼を開いた。
ずっと握り締めていた手を、しっかりと握り返された。
クレハ「!!…ケイト?」
ケイト「…ふあああああ。
?どしたの?クレハ。そんなにジッと凝視して」眉ひそめ
クレハ「あの…」
どういえばいい?
どうすれば、彼女の救いになる?
ケイト「……あのさ…
私、クレハと一緒なら何でもやりたい^^」
クレハ「!!…え?」
ケイト「…私さ、クレハが哀しむ夢を見たんだ。
クレハが泣いて、哀しんで、私が苦しんでる時、死んだ時…
とっても苦しそうだった。痛そうだった。
そんなの、やだなあって思ったんだ。
だからさ…笑ってよ^^」にっこり
クレハ「っ!…なん、でっ」涙目&震
涙が滲んだ。心からの言葉だと、わかっているから。
朝日の中、視界が白ばんだ。
クレハ「ぎり)いつも、そうやって…
あなたは、人のことばかり!!!」涙&顔伏せる
ケイト「でも、それが私なんだ(微笑)
困ったことにさ…
どうしたって、捨てきれないんだよ;」頬をかく
クレハ「!…え?」顔を上げる
ケイト「だからさ…
きっと、また何度でもこうなると思う。
傷付いた時、哀しんだ時、痛みばっかりにのされた時…
いっぱいいっぱい、そんな過去の色んな感情にフラッシュバックで一気に飲み込まれて、押しつぶされて……
メチャクチャに自分を責めたくなって;
父親は自分を目一杯殴ってきてっ;;
だから……ああなっちゃったんだ。
いっぱい泣かせて、哀しませて、ごめんね。
クレハを見て、自分がどうなったのか、どんなことやってたのか思い出したよ。
自分の身体に刻まれた傷、一つ一つに当時の色んな感情が詰まってる。
それが夢の中で一片に来たから、おかしくなっちゃった。
クレハが哀しんでるのに、叫んでるのに、気付く余裕もなかった。
そればっかりで、感情の処理に追われるばかりで…
クレハの温もりがあったから
眠ってる間、ずっと手を繋いでてくれたから
私は…戻ってこれたんだよ?^^」涙