第13章 生きて
8月13日、ラフィンコフィンを壊滅させたその日に…
クレハとの問答と、ぶつかり合い…そのおかげで、大切なものを学んだ。
人の為に自分を犠牲にした所で、誰も嬉しくはないし喜ばない。
無理をしてまで、助けて欲しいとは思わない。
それで倒られたら、死なれたら、それこそやりきれない。
本当に相手の為を想うのなら、互いの為にもちゃんと伝えること。
頼ること、話すこと、遠慮などしなくていいこと…
迷惑をかけない範囲なら大丈夫だということ、
信じて、自身のやりたい行動をしてもいいのだということ……
ずっと、押さえ込んできた。諦めてきた。
「『自分』なんてものは、出してはいけないものなんだ」って、ずっと思ってた。
でも…違うって、教えてくれた。
信じて、解き放っていいんだと……それで壊れたりはしないと、わからせてくれた。
ずっと自分の中で眠ったままでいた想いが、起きた気がした。
いつの間にか忘れていた、信じようとする気持ちを…取り戻した。
『自分』という存在と、共に…
クレハ「破ればどうなるか解ってますよね?」じろっ←釘をさす
ケイト「はい」しゅん←しょげている
クレハ「よろしい。
ならば誠意を示しなさい…これから、一生を通して」真剣
ケイト「うん」真剣&頷
それから、私の生活は大きく変わった。
全部に、全力でぶつかるようになった。
たとえどんな不安に苛まれようとも…大丈夫だと、信じることにした。
そして…自分らしく、在ることができるようになった。
その日の晩、クレハと一緒に同じベッドで横になりながらも
来年頃クラインと結婚することを伝ると、大層驚かれた。