第12章 学び
~おまけ・終~
・クレハの由来・後半
ケイト「私を目標にするんじゃなく、遠い未来でどんなことがあっても乗り越えられるようにしなきゃ。
そうでなきゃ、目の前に起こったものに追われるばかりじゃんか。
本当にそれを完璧なものに仕上げたいのなら…
たとえどんなものが現れても、完璧に無にできる技でなくっちゃ」
クレハ「!!」はっ
その言葉に、私は虚を突かれた想いで一杯になった。
いえ、その言葉が正しいからこそ…
余計に先程までの考えの甘さを撤回したくなった。
ケイト「…おーい、どうした?;
何でずっと黙ってるの?;」たらーり
クレハ「…わかりました」俯&黒
ケイト「え?」きょとん
クレハ「今すぐあなたの息の根が止まるまで修業を続けます!」じゃきんっ!!
ケイト「え!?;」汗
クレハ「今、私が奥義をもってしてもあなたを倒せないということは
現時点において、私の奥義よりもあなたが上だということ」
ケイト「う、うん?そうだね」
クレハ「つまり倒せるまで襲い続け
倒した先に辿り着いたその到達点こそが、奥義を高めたという証!」かっ!
ケイト「え!?;」
クレハ「倒せないまま修業を続けるなど、私の考えが甘すぎました!」くぅっ!
ケイト「いや、ちょっとそれは違うくない!?;」
クレハ「問答無用!!85時間付き合いなさい!」
ケイト「えええええええ!!?;」
クレハ「あなたが言い出した事でしょう!?」
ケイト「それはそうだけどもおおおお;」
そうして気付けば…
いつまでも勝負がつかず、互角にぶつかり合い続け
何時間もその戦闘を力尽きるまで続けていく、『耐久レース』と化していた。
それから技の練度を上げるため、互いの動きの欠点を言い合う『検討会』が
その時間の合間に何度も開かれた。
本人曰く、最高のコンディションでなければ最高のパフォーマンスは出来ないとのことで
それも尤もと思い、休憩の間は常に検討会をし続けることになっていた。
そうして今現在…
私は、SAOに入る前よりも格段に強くなっていることを自覚し
現実世界よりも遥かに充実した生活を過ごしていることを、深く実感した。
その恵まれた環境に
同志に、ライバルに、仲間に、友に…
私は本当に、心から救われたように感じています。