第47章 神武器
ユウキ「緊急ログアウト…?」
キリト「そんなに怖かったのか?」眉潜め
シノン「…あの様子だと、フラッシュバックを思わせるわね」
アスナ「フラッシュバック…ってなに?」
シノン「ほら、過去の嫌な出来事が急に迫ってきて、あんな風に呼吸も難しくなって強制的にログアウトさせられるあれよ」
『あー…』
ユウキ「もしかして、あの急激な加速が怖かったのかな?」
スグ「悪いこと…しちゃったかな?」
しーん
クレハ「私、様子を見てきます!」
キリト「悪い、頼む!」
アスナ「ケイトちゃんのこと、お願い!」
クレハ「ええ!」
ですが何をするでもなく、私にできたのは戻って状況を伝える他ありませんでした。
キリト「どうだった?」
ふるふる←黙って首を横に振る
『え?』
クレハ「アミュスフィアを置いて、毛布にくるまるばかりで…話になりませんでした」
『そう…』
キリト「今日はこのままログアウト
しゅ←ケイトログイン
キリト「!ケイト?!
大丈夫なのか!?」
アスナ「今日は無理せず近くの村にでもいってログアウトする?」
ユウキ「そうそう!
徒歩になったって、さいあく光でダッシュすれば大丈夫だって!」
ケイト「まっ、て」
『?』
ケイト「きいて、ほしい…ことがある。
いい?」
辿々しい言葉で、つっかえながらも…少しずつ話してくれた。
その震えながらの言葉に、私達は聞き入りながら、しっかりと頷きました。
私はそっと、その左肩に触れていました。
少しでも力になれればと思ったことからです。
ケイト「ごめん、ね…
私、怖かったんだ。あの落下のような感覚が、怖かったっ…
実はね…父親に、階段の上へ蹴飛ばされたことがあって…
その時、下を見てたんだ。その落花の感覚がそれに似ててっ
父親が周囲へ自分から飛んだって言い訳してた。でも周りに見てた人いたのに、見て見ぬふりされて…っ
いじめっ子からは高いとこから突き飛ばされかけて…」
シノン「ふざけてる!」ぎりっ
ケイト「あの瞬間…一気にそれらがよみがえったんだ」
その瞳は震えていて、今にも泣きだしそうでした。