第47章 神武器
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
遠吠えらしきものが震えと共に聞こえてきた。
その瞬間、ミーすけが同じく吠え出した。
ミーすけ「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」
《黒鉄宮》に響き渡るほどの「耳もつんざくような遠吠え」が木霊し終わってから数秒後、
空気の流れが変わり、再び地下階層への入り口が開いたように感じた。
ケイト「ごくっ)…どうする?」
クレハ「行ってみる価値はありますね」
しかしそこには、光でも対応不可能に近い敵がうじゃうじゃいました。
魔導装備が無ければきっとやられていたでしょう。
レンと天狐のお陰で《HPMP常時全快》があるので、いずれにせよ死にませんが…
互いに補い合って、ようやくフロアボスのミーすけの母親がいる場所へと辿り着きました。
そして動こうにも動けない状態の中
ひたすらに狩り続けてAGIを限界まで上げ続けていった所
500万匹目のフィールドボスを倒した後、どうやらステータス自体がカンストしたようでステータスが上がらなくなりました。
ステータスがそうなったことからか、周りの相手に苦戦もしなくなった頃にようやく
先程の遠吠えの元であるだろう「ミーすけの母親」のもとを訪ねると、ケイトに接触を求めてきました。
「ぐる」おいで
ケイト「?わかった」
その瞬間、ケイトが言うには
声が耳に響くと言うよりも、声に重なる感じで「優しい女の人の声」が頭の中に響いた。
話しかけられたように感じたそうです。
そして近付く中、何か伝えたいことがあるようで、ケイトと目線を合わせながらそっと自身の頭を差し出しました。
ケイト「…何か伝えたいことがあるんだね?」
その言葉に、ボスは答えぬまま真っ直ぐにケイトを見つめるばかりでした。
ケイト「わかった」そっ
そう言いながら、ボスの頬にあたる場所へ手を置き、互いに目を瞑ってから額同士を重ね合わせました。
声では伝えることができない、だからこそなのだと察知したようです。
他の人ならおそらく、その首を落とそうとするでしょうが、そのような無粋な邪心を持つ者は一瞬にして八つ裂きにされていたでしょうね。
それを見守っている内、ケイトに雪崩れ込んできたものが伝わってきました。