第2章 デスゲーム
ケイト「げ;荷物が重い;」
キリト「街に戻って売ってきたらいい。
俺はここで待ってるよ」
ケイト「ありがとう!」
そうして走り出していく中、友達登録が飛んできた。
ケイト「!」
キリト「…よろしくな」
そう笑いかけるキリトを合図に
クライン「あ、俺も俺も!」
そして一気に友達が二人に増えた。
ケイト「二人共!よろしくね!!
なんかあったらメッセージ飛ばすから!」
キリト「ああ!」
クライン「ぱっぱと行って戻ってこい!」
そう笑って手を振る二人に、私も笑って手を振りながら走っていった。
よし、ちゃんと売れた。
NPCの店で売ってから、私は二人の居る場所へと走ろうとしていた。
だが、途中で鐘の音に阻まれた。
鐘が鳴るのと同時に、街の広場に強制転送され…広場には、他のプレイヤーも集められていた。
そこにSAO開発者の茅場晶彦と名乗るアバターが現れ、全てのプレイヤーたちに宣言した。
茅場「ログアウトができないのは仕様であり、SAOの舞台『浮遊城アインクラッド』の最上部である第100層のボスを倒してゲームをクリアすることだけが、この世界から脱出する唯一の方法である。
そしてこのゲームで「死亡」したり、現実世界でナーヴギアを強制的に外したりすれば、そのナーヴギアから高出力マイクロ波を発せられ、脳を破壊されて実際に死ぬことになる」
要するに、このゲームはデスゲームでクリアするまで解放されない、ということだろう。
恐慌状態に陥る周囲の人達に、私は冷や汗を流した。
キリトやクラインと連絡を取るべきでは?;
と一瞬思ったが、きっとそんな余裕はないだろう。
自分のことで精一杯だろうし、迷惑をかけるわけには…
そう思った私は、次の村へ行くことにした。
おそらく、近場のモンスターは狩りつくされる。
それに…6レベルまで上がったけれど、まずは11レベルにしないと。
安全に攻略するためのレベルマージンは、階層+10レベル。
つまり11レベルにならないと、この地帯は安全に攻略できないはずだから。
そうして駆けだす中、日はゆっくりと…落ちていった。