第6章 ギルド
さて、分析してみた所
刺突連斬とはその名の通り、刺突と斬撃の500連撃スキルだ。
最初は右回転と共に繰り出される、スパイクタイヤのような軌道を示す「250刺突」
そして腹から頭上へ駆けあがった時、上へあがるために「下へ峰を向け、上へ刃を向けた状態」になる。
凄まじい勢いでボスの全身を隈なく刺して回るそれは
まさにスパイクタイヤが突き刺さりつつ、駆け回っていくそれと似ていた。
それから空中へ投げ出された直後、右半身を上となるよう右短剣を振り上げることで体位を入れ替える。
そして刃を下にして左回転と共に繰り出される、チェーンソーのような軌道を示す「250斬撃」
相手が真っ二つになるまで斬り裂き続けていく。
もし掴まれそうになっても腕ごと弾かれるだけの衝撃波がある。
9人でボスを攻撃している時
各々で連携しながら仕留めにかかっていたが、ボスは大腕を振るってきた。
普通ならば誰かが受け止めて攻撃するのがセオリーだ。
だが「横薙ぎに払うその攻撃」を、白の鳳凰の皆は下から上へ弾くことで避けながら
攻撃を放ったばかりで無防備となった懐へと入り込んで、全員で同時に攻撃へ転じた。
武器防御との明確な違いはここだ。
武器防御は武器で攻撃を防ぐ。そしてその防いでる間には、その場から動けない。
それに対し、武器返しは払って無に帰す。
と同時にその動きの勢いを利用しながら懐へ入り込んで攻撃、すなわちカウンターへと即座に転じることが可能だ。
しかも、他の周囲が攻撃しようとするタイミングと同じくしてだ。
それからボスもまた自身で回転して大腕を振るってきた。
だが、彼女が取った行動がその腕に突き刺すと同時に刺突連斬と繋げることだ。
白の鳳凰は総合的に、相手の力を利用しつつ勝つ。
パラメーターやレベルなどでは測れない強さがあった。
風月流という、彼女が独自に開発&生み出した武術らしいが
是非私も学んでみたいものだ。
これでギルド章は終わりだ。
また機会があればお目にかかろう。