第6章 ギルド
「待って下さい!」
「無限湧きなんだからいいだろ!!」
そんな折、横入りしようとする人がいた。
ケイト「あー。すみません。
こちらは効率化をはかるため、予約制となっております。
他にも待ってる人達がいますので」
「効率化っつうより邪魔になってるんだよ!」
ケイト「あなたは経験値を稼ぎに来ましたか?
それともコルを稼ぐために?」
「どっちでもねえよ!セリオン防具一式を作ってもらいたくってよ//」ぼそっ
言ってて気恥ずかしいのか、そっぽを向きながら言った。
これもアルゴのおかげだな。
セリオン防具一式の評判が、プレイヤー全員へ行き渡りつつある。
ケイト「それでしたら、なおのこと違うクエストを受けるべきかと思います」
「は!?;」
ケイト「たとえ無限湧きだとしても必ずドロップするという確証はありません。
実際、私達の時は39人分の素材、21060個もの装備材料を用意するまでに1週間ほどかかりました。
つまり計算上、1人につき4時間18分かかることになります」
「4時間18分もぶっ続けでか…」
ケイト「はい。
その時間をより短縮化するためにお薦めしているクエストがありまして
そのクエストで得られるアイテムはなんと、「ドロップ率を上げるもの」です」
「!ってことは」
ケイト「はい。時間の短縮化に成功した実例もありますので、まずはそちらをお受け下さい」
「おう!具体的には何時間かかるんだ?」
ケイト「3時間弱となっております。
正確には2時間50分にまで縮んだ例がありますよ?」
「なるほど!教えてくれてありがとな。
で、どこのクエストを受ければいいんだ?」
ケイト「それは副団長が管理しておりますので、詳細は彼に聞いて下さい。
頼みましたよ、グレイク」
グレイク「お任せを!」敬礼
それから、横入りしようとした彼は
副団長の案内のもと、例のクエストを受けに行った。