第5章 Ze~ro~な智くん
翔side
毎週月曜日、俺の一日は忙しい。
早朝からの取材に加え、それに付随してくるロケ…。
それが終わると、局入りした俺を待ち受けているのは、新聞や雑誌の山。
それに一つ一つ目を通していく。
寝不足気味の目には、何とも答える作業だ。
その後、スタッフ、キャスター一同揃っての打ち合わせ。
休む暇なんて、どこを探したって見つかりゃしない。
食事の時間でさえ、最早仕事の一環になっていて、ゆっくり味わってもいられない。
本番までの時間は、兎に角息つく間もなく…ε-(´-`*)
正直、週一とはいえ、目が回る勢いだ。
…と、まあそれが通常の月曜日ではあるんだが…σ(-ω-*)フム
今日は何かが違う。
いや、”違う”という表現は間違ってるか。
”足りない”と言った方が正しいのかもしれな。
俺は会議室にズラッと並んで座った、スタッフとキャスター陣の顔を、グルッと見回したo((・_・彡 ・_・))o キョロキョロッ
ん?
んん?
いない…
いないぞ…?
あの人がいないぞ?
いつもなら中心になって打ち合わせを進めている筈のあの人が…、メインキャスターであるあの人が今日はいない。
これは一体どうしたことだ?
「あの、今日は町尾さんは?」
俺は隣に座っていたADを肘で小突いた。
「ああ、町尾さんなら今日は病欠でして」
なんですとΣ(⊙ω⊙)
それって大問題じゃね?