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【文スト】いつも、貴方のお側に…

第2章 朝の災難


着替えを済ませ、部屋に着くと皆が何時もどうり出迎えてくれた。

「「「「あすかお嬢様、御早う御座います。」」」」

「御早う御座います。何時もありがとうございます。」

「いえ、これも私達の仕事ですから」

ダイニングルームには勿論、両親の姿はない。
何時しかこのテーブルも広く感じるようになってしまった。
…ふと、優しい笑顔と笑い声が響いていたあの時間が蘇り、じわぁっと何かが込み上げてきた。

「…おじょーさま?、あすかおじょーさま?どうしたんですか?」

いつの間にか、私の側には賢治くんがいた。
…泣いてるの、気付かれた!?

「な、何でもないよ!!気にしないで…」

私は必死に弁解し、そして誰にも気付かれないようにひっそりと涙を拭う。
…絶対に泣いてはいけない。彼らに弱い所を見せてはいけない。
誰にも迷惑をかけてはいけない。もう、誰も…


「…?ならいいのですが…」

心配させないように私はもう1度彼に笑顔で「大丈夫だよ」と告げると、手早く食事を済ませ、部屋を後にした。






「えっとこの後は………あー、勉強かぁ…」

勉強と聞くと少し憂鬱にもなるが、まぁ学校に通っていないから仕方が無い。
ん〜、と大きく背伸びをし、私は自分の部屋へ戻った。


「…それにしても、今日はちょっと暑いな…気のせいかな」
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