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【青の祓魔師】悪魔に落ちた瞳

第17章 青い夜




カツカツカツ…

暗い廊下を歩く2人の影

1つの牢獄の前で止まる。

「残念だよ君ともあろうものが枢機卿の娘に手を出すなんて」


「俺はなにもやってない!ユリは悪魔に魅いられているんだ。しかもただの悪魔じゃない!魔神サタンだ」


牢の中から格子を握りしめ必死に訴える…


「あの森に出入りしていたのは君だけだ弁明があるなら査問会でいいたまえ」

「事態は一刻を争う!今すぐユリを…」


檻の中の男を見下した後、祓魔師2人が牢獄から出ていった…

獅郎は踞る…。
俯いて見える床に影がかかる。

物音もせずいきなり現れた影を驚き顔を上げた。


薄暗い牢獄の中、闇に紛れるような黒いマントの人物が立っている。


隠れた顔から光る瞳…


濃い深紅であるが温かみの無いその視線は座っている獅郎を捕らえる…


 
「フール?」


『貴方は大丈夫そうね…』
 
「今、どうなってる!」


『ユリが全部枢機卿に話したわ…これでもう、ユリだけでもって話じゃなくなる…』


「話しちまったのか…」


『私はこれから助けに行くわ…貴方は…?どうしたい?』

「俺は…祓魔師として……………」

獅郎はくちごもる


ふふっと冷めた笑いを浮かべる…

『そうよね…』


踵を返し牢獄から立ち去る


「待て!フールっ!」


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