第9章 大好きのカタチ
【雅紀side】
ニノに指摘された…
翔ちゃんとの距離感がおかしいって
それと翔ちゃんにだけ会報に書いた、
翔ちゃんへの言葉が変だという指摘。
俺は、翔ちゃんの
『程よい筋肉と…全て♡』と書いた。
確かに、他の人には『全て』とは書いていない。
『全て♡』の意味……
それは、ニノに指摘されれば、
言い訳しにくいものがある。
全ての中に込められた意味は
ニノや松潤、
ましてや大野さんに言うつもりはないけど…
つまりは、まあ、そういうこと。
あの人は、努力の人だ。
自分が『櫻井翔』であり続けるための
努力を決して怠らない。
そいう姿勢は、少なからず
俺たち嵐に中の誰にもあるよ~?
松潤も、俺も、かなり努力はしている。
でも……正直櫻井翔には敵わないって、
秘かに思っている。
あの人は天才じゃない…
だからこその、時間を惜しまない…
何をおいても、
仕事に必要な勉強や準備を完璧にするんだ…
最近はいつも、その姿勢が
俺の目標にもなっている。
歌番組をやるときは、
出演歌手の経歴から最近の活動、
今まで出した曲やコンサートに至るまで、
一見必要かな?
と思えるような内容にも
必ず目を通す。
あんな忙しいのに、
絶対に妥協しない…
手を抜かない…
その姿勢をリスペクトしている俺は、
アスリートを迎えてトークする番組の前に、
翔ちゃんみたいに
資料をしっかり読み込むようになった。
仕事に対する姿勢は、
ニノや松潤じゃなくて、
俺は翔ちゃんの背中を見て、マネしていた。
松潤も努力の人だけど、
そう言う質の仕事が
翔ちゃんに比べると少ないから…
翔ちゃんは毎日の新聞を、
隅から隅まで目を通す…
しかも、何紙も。
なかなか出来ることじゃないよ…