第5章 こうなる運命
【 ニノside 】
あの日は、珍しく仕事終わりに雅紀とご飯に行った。
マネに送ってもらって雅紀がよくいく中目黒の居酒屋に行った。個室になっているから、芸能人がよく使う場所だ。
外は、予報通りに雨が降り出していた。
「取りあえず、生二つね!後は~適当にお勧め持ってきてよ」
慣れた感じで注文する相葉くん。
「はい、お疲れ~♪♪」
こんな風に、俺たちはいわば兄弟みたいに一緒にいた。Jr.の頃から、同じ総武線を利用する仲間だったし。
雅紀が言うには。
Jr.に入って雅紀に初めて声を掛けたのが俺だったとか...全然覚えてないんだけど。
多分、総武線だって聞いて嬉しかったんだよね~...
ちょっと、総武線組って、田舎者のイメージがあって。
気も合ったし。
一緒にいて楽だったっていうのがあるのかな~?
気を使う人ってさ、疲れちゃうじゃん...
当時の潤くんは、俺にとってそういう存在だったかも...中学生の俺にとって、同じ年なのに、あのキラキラオーラは、もう別世界の生き物だった...
それが今は、恋人なんだから...
人生先には何があるんか分かんないよね(^^♪
...あ、今は雅紀のことだったね。
いつものように、俺たちは、酒を飲みながら仕事の話や、友達の話なんか、取とめもなくしていた。
だんだん酒も進み、雅紀は結構酔って来た。
俺は夕べ明け方までゲームしていたから、
飲み過ぎちゃうとヤバいだろうと思って、セーブしてたんだけど、雅紀はその辺いつも一生懸命だからさ。
...別にバカにしてるわけじゃないよ~?
その話題に、急に切り込んできて、
俺は正直、返事に戸惑った。