第2章 マスターと青い石
━━誰かの声が聞こえる。自分の体が誰かの手によって揺れている。
レンは重い瞼をゆっくりと上げる…
「やっと起きた。気分はどう?」
段々と頭が冴えてくる。レンはガバッ!と起き上がった。
夢…だったの?
「おォ、びっくりした!もう、一時間たったけど…気分はどう?」
『あ~。もう大丈夫です』
「そう、なら良かった。…もうそろそろ、お迎えもくるんじゃないかしら?」
『お迎え?』
するとドアが開き、凛とかえでが入って来た。
レンはあゆみ先生にお礼を言い、二人と共に保健室を後にした。
その後は刻々と時間が過ぎ、もう放課後となった。
『今日はありがとね』
「どうってことないよ!」
「今日は一緒に帰りたいとこなんだけど、私たち部活があるから…」
『全然、いいよ。二人とも、部活がんばってね!』
「うん、ありがと!」
「あっそうだ、この間、偶然ステキなカフェを見つけたんだけど、明日の放課後行ってみない?」
突然、かえでが目を輝かせながら言った。
『私は、大丈夫だよ!』
「あ~ごめん。私、明日も練習あるから行けないや」
「そっか~。じゃあ、しょうがない。また今度にしよう!」
と言うが、凛が首を横に振る。
「私は、いいから、二人で行って来なよ」
『いやいや、そうゆう訳にはいかないよ』
「んじゃあ、三人で行く時のための下見ってことで」
その一言に目をパチクリとさせる、私とかえで。
「そうゆうことなら。二人で行く?」
『うん。なんかごめんね』
「いいって、二人で楽しんできてね!」
私と由芽っちは明日の放課後、三人で行く時の下見ということで、カフェに行くことになった。
レンは二人と別れた後、今日はバイトなかったな~と考えながら帰宅した。