第2章 罪悪感
車を運転し現実に戻る。
体にまとわりつく灰羽くんの香りが未だに私に夢を見せているようでずくりと子宮が疼く。
「また、抱かせてくれますか?」
寂しそうな瞳の中の獣のような視線。
逃げられない
恐怖のような気持ちと
逃さないで
そう願う気持ちがごちゃまぜになり
つい、”次”があるような言い方をした。
家に帰ると、まだ孝支は帰ってきていない。
急いでシャワーを浴び灰羽くんの痕跡を消す。
部屋着に着替えスーツをハンガーにかけた時、私のスマホが震える。
”次、楽しみにしてますね”
期待と不安の気持ちが混ざる。
なぜかどうしようもなく可笑しくなって、私は口元を歪ませ
嗤った。