第10章 変化。
私達は隠れて求めあった。
バレてはいけないこの関係。
仕事中、不意に触れた手や視線だけで欲情する時もあった。
孝支の私への態度も変わらない。
でも、前よりも嫉妬深くなり、私を抱く回数が増えた。
孝支とはあの後何度か話し合いをした。
仕事が楽しいからまだ子供は作れないこと。
灰羽くんとは仕事上、切っても切れない関係なので連絡は認めてほしいこと。
その代わりかならず帰ったらスマホを見せること。
それ以外にもたくさんの決め事を作った。
孝支との決め事の分、灰羽くんと会う時も慎重になった。
基本会う約束はスマホを使わず仕事中にやりとり。
やむなくスマホを使うときは業務連絡のようなやり取りを心がける。
そんなぎりぎりの関係が、2ヶ月続いた。