第1章 vol.1 告白
「1年生の頃からずっと好きだったんです…」
銀八はペロキャンをくわえて
頬杖をつきながら
興味あるのかないのかわからない私の話を聞く
好きになるなんて
きっかけは些細なことだった
「ずっと話しかけたかったし…
もっと一緒にいたかった…でも…
どうしても勇気が出なくて…
私なんかには高嶺の花で…
そう思うと声もかけられなくて…
私っておこがましいですよね。
あんなに人気者の彼を
私なんかが好きになっちゃうなんて…」
そこまで話すと
自然と涙が出た
「バカだな…私…」
先生は教壇の方から歩いてくると
私の前の席に横向きで座り
私の机に肘をつきながらペロキャンを舐める
銀「ふーん。で、なんで泣いての?」
「…なんでしょーね。なんか自然に出てきちゃって…
わかんないです…ぐすっ…」
私は涙を手で拭うと
ちょっとだけ無理して笑ってみる
どんなにつらくても無理して笑顔
大人な高校生の振る舞い
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