第3章 坂田銀時:結婚記念日(甘裏)完結
「ねぇ、銀時」
いつも通りの日常
相変わらず暇な万事屋
ソファーに寝転び少年誌をアイマスクのかわりが如く使い、お昼寝中の俺
「…よくもまぁ、それだけ寝れるね」
呆れたように洗濯物を畳みながら向かいのソファーから声をかける
「ねぇ、銀時」
「…ん〜」
そのままの態勢で生返事な俺にも機嫌を悪くすることなく、いつものことだという感じで話を続けている
この感じを俺は気に入っている
「ちゃんと聞いてる!?」
「ジ○ンプと私どっちが大事なの!?」
などと馬鹿げたことをは決して言わない
この空気感がとてつもなく居心地良く大好きだ
「もうすぐさ、一年だよね」
「…」
「…」
「もしかして忘れてた?」
ガバッ!!
光の速さで起き上がる
「全っ然!!全然そんなことないしー!!そ、そうそう。俺もさー、もうすぐだなー、どうすっかなー??なんて考えてたとこなんだよ。そう、そうなんだよ。今まさに目を瞑り考え耽ってたとこ!!良くわかったねー!!ちゃん!!さっすが俺の嫁!!」
「…」
「……」
洗濯物を畳む手を止め、俺をじっと見つめている
俺は「あははー、以心伝心!」なんて言いながら目をそらしてしまう
視線が痛い!
さん、視線が痛いです!
そして無表情が超怖いです!
「銀時」
「っはい!」
「温泉でも行く?」
「へ?」