第11章 《裏》好きなんですけど【斉藤終】
優しく、でも力強く抱き締めてくれる終兄さん。
言葉な無いけれど、これが終兄さんの返事なのかもと思うと、
自然と抱き締め返していた。
そのまま、私達の唇は近付いていき、
チュ、と言う音を立て口づけを交わした。
終『夏希…好きだ。好きだZ…』
その言葉を見て、
私は涙が止まらなかった。
愛する人の最高の言葉を聞けて、
私はもういっぱいいっぱいだった。
でも、終兄さんはこれでは止まらなかった。
終『今から、俺の部屋に来てくれZ…』
夏希「え…それって…。」
まさか、終兄さん、
お誘い、ですか?
こんな色気の無い私を、誘っているんですか?
終兄さん…。
私は、胸の高鳴りが抑えられなかった。
それから、終兄さんの部屋に入ると、
終兄さんが敷かれた布団の上に座っていた。
私も、終兄さんと向き合う形で座った。
夏希「終、兄さん…。」
終『……キスの先を、してもいい?』
夏希「終、兄さんとなら。」
そう言って終兄さんにキスをした