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銀魂の短編集!2

第11章 《裏》好きなんですけど【斉藤終】


屯所を出て行き道を歩いていると、
私は考え事をしていた。


私が終兄さんにこんなにもべたべたなのは理由がある。


それは、終兄さんは鈍感過ぎること。
私のこの恋愛感情に気づきもせずに、
ただただ飛び付いてくる私を抱き留めるだけ。


夏希「ねぇ、気付いて…?」

そう呟くも、
終兄さんには聴こえない。


いくら終兄さんに"好きだ"と言っても、
いくら抱き着いても終兄さんは受けるだけ。


失恋したっていいから、終兄さんの気持ちが知りたいよー…。


見廻り組屯所

佐々木「おやおや、これは珍しい二人が届けてくれたんですね。」

見廻り組局長の佐々木さんは物珍しそうに私達を一瞥した。

夏希「信女ちゃんはいますか?」


佐々木「信女さんなら、向こうでドーナッツ食べてますよ。」


夏希「じゃあ、ちょっとお邪魔しまーす…。」
私はスッと向こうへ向かった。


後ろを振り向くと、佐々木さんと終兄さんが話をしていた。内容は聞き取れなかったが、
終兄さんの顔が赤くなっていたような気がした。
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